経済・ビジネス情報

アメリカNOW! ~先週の好決算銘柄:パランティア、AMD、クアルコム、ロビンフッド、データドッグ~

  • 公開日:
  • 更新日:
アメリカNOW! ~先週の好決算銘柄:パランティア、AMD、クアルコム、ロビンフッド、データドッグ~

(画像=SBI証券)

この記事は2025年11月10日にSBI証券で公開された「アメリカNOW! ~先週の好決算銘柄:パランティア、AMD、クアルコム、ロビンフッド、データドッグ~」を転載したものです。
掲載記事:アメリカNOW! ~先週の好決算銘柄:パランティア、AMD、クアルコム、ロビンフッド、データドッグ~

先週の米国株式市場は、米金融大手の経営陣が株式相場の調整の可能性に言及して高値警戒が強まり、また、企業の人員削減が急増しているとの指標が市場心理を悪化させて、株価は反落しました。今週の株価材料として、政府閉鎖の行方、年末商戦の見通し、7-9月期決算が注目されます。

今回は、先週好決算を発表した銘柄の中から、パランティア テクノロジーズ A(PLTR)アドバンスト マイクロ デバイシズ(AMD)クアルコム(QCOM)ロビンフッド マーケッツ A(HOOD)データドッグ A(DDOG)を選んでご紹介いたします。

図表1 S&P500指数のローソク足(日足、3ヵ月)

図表1 S&P500指数のローソク足(日足、3ヵ月)

(画像=SBI証券)

11/7(金)は安値が6,631ポイントまであり、50日移動平均線の6,670ポイントを一時下回りましたが、終値は同移動平均線を上回り6,728ポイントで引けました。調整一巡の可能性があるでしょう。

※当社WEBサイトを通じてSBI証券が作成

図表2 業種別指数騰落率・個別銘柄騰落率

図表2 業種別指数騰落率・個別銘柄騰落率

注:個別銘柄の騰落率上位、下位はS&P100指数が母集団です。銘柄名はBloombergの表記により、当社WEBサイト・本文中の表記と異なる場合があります。
※BloombergデータをもとにSBI証券が作成

(画像=SBI証券)

先週の米国株式市場

S&P500指数は週間で1.6%、ダウ平均は1.2%、ナスダック指数は3.0%の下落となりました

11/4(火)に米大手金融の複数のトップから株式市場の割高感や調整の可能性に関するコメントが出て高値警戒感が強まったことから、AI関連などテクノロジー株に利食い売りがかさんで相場は下落基調となりました。また、週後半にはOpenAIが計画するデータセンターの巨額投資を誰がファイナンスするのかに注目が集まり、市場のセンチメントを悪化させました。

また、10月のチャレンジャー人員削減数が15.3万人と急増、10月分としては2003年以来の水準となって相場調整の気運を強めました。テクノロジーや倉庫分野の人員削減が多く、AI導入による影響が出てきたとされます。政府の雇用指標の発表が滞っている中、市場へのインパクトが大きくなりました。

一方、ADP雇用統計は前月比4.2万人増で、前月の同2.9万人減から改善して落ち着きの兆しがあり、また、ISM非製造業景気指数も前月から改善し、経済指標は悪化一方ではありませんでした。

企業決算は好調を持続しました。AI関連として注目されたパランティアテクノロジーズ、AMDとも市場予想を上回る好決算でした。しかし、株価の反応は低調でした。

業種指数では、年初来の株価出遅れが著しいエネルギーやディフェンシブ業種がプラスとなりました。AI関連銘柄などに利益確定売りが嵩んだ情報技術が4.2%と大幅に下落しました。個別銘柄でイーライ リリィ(LLY)は、肥満治療薬について価格を引き下げる一方で、メディケア(高齢者・障碍者向け医療保険制度)の適用対象に加えてもらうことをトランプ政権と合意しました。このディールは医薬品メーカーにプラスとの見方から株価は上昇しました。

今週の米国株式市場

11/7(金)のS&P500指数は安値が6,631ポイントまであり、50日移動平均線の6,670ポイントを一時下回りましたが、終値は同移動平均線を上回って6,728ポイントで引けました。調整一巡の可能性があるでしょう。トランプ大統領の対中発言を受けて大幅安となった10/10(金)の急落場面でも50日移動平均線が下値支持ラインとなりました。

相場を押し上げてきたAI関連銘柄については、利食いが先行していますが、決算内容は市場予想を上回って良いものが多く、再び物色の中心になるとみられます。

今週の株価材料として、政府閉鎖の行方、年末商戦の見通し、7-9月期決算が注目されます。

10月初から始まった政府閉鎖は過去最長を記録しており、各方面への影響が懸念されています。先週ニューヨーク市長選挙、バージニア州とニュージャージー州の州知事選挙とも民主党候補が勝利して、トランプ大統領は政府閉鎖の影響もあると吐露しました。解消に向けて動くか注目されます。

11/28(金)にブラックフライデーを控えて年末商戦に関する市場の見通しコメントが注目されるでしょう。年初来の株式相場上昇による資産効果が期待される一方、雇用市場の鈍化、トランプ関税の影響、政府閉鎖など懸念要因も多くなっています。

7-9月期決算はピークアウトして終盤に差し掛かっています。リゲッティコンピューティング、コアウィーブ、オクロ、サークルインターネット、ウォルトディズニー、アプライドマテリアルズなどの発表が予定されています。S&P500指数採用企業のEPS(発表済み企業と未発表企業の予想の混合)は91%の企業が発表を終えた段階で前年同期比13.1%増と高い伸びを示しています。

経済指標では、11/13(木)に中国の10月鉱工業生産(前年比+5.5%の予想、前月は同+6.5%)・小売売上高(前年比+2.8%の予想、前月は同+3.0%)、米国の10月消費者物価指数(総合指数は前年比+3.0%の予想、前月は同+3.0%、コア指数は同3.0%の予想、前月は同+3.0%)、11/14(金)に米国の10月小売売上高(前月比-0.2%の予想)、10月生産者物価指数(総合指数は前年比+2.5%の予想、コア指数は同+2.6%の予想)などの発表が予定されています。

今週の5銘柄

今回は先週に好決算を発表したと判断される銘柄を時価総額が大きい順で図表3に抽出しました。ここから時価総額が大きい銘柄を中心に、パランティア テクノロジーズ A(PLTR)、アドバンスト マイクロ デバイシズ(AMD)、クアルコム(QCOM)、ロビンフッド マーケッツ A(HOOD)、データドッグ A(DDOG)を選んでご紹介いたします。

図表3 先週の好決算銘柄(10/31(金)~11/6(木)発表分、時価総額順)

図表3 先週の好決算銘柄(10/31(金)~11/6(木)発表分、時価総額順)

※BloombergデータをもとにSBI証券が作成

(画像=SBI証券)

図表4 今週の5銘柄の投資指標

図表4 今週の5銘柄の投資指標

※BloombergデータをもとにSBI証券が作成

(画像=SBI証券)

今週の注目銘柄

今週の注目銘柄

注:予想PERはBloomberg集計のコンセンサス予想EPSによります。使用した予想EPSの決算期は、クアルコムは2026年9月期、その他は2026年12月期です。
※会社資料、BloombergデータをもとにSBI証券が作成

(画像=SBI証券)

主要イベントの予定

主要イベントの予定

注:日付は現地時間によります。(E)はBloombergによる予想を示します。企業決算の赤字でのハイライトは、当社顧客保有人数の1~30位、青字のハイライトは31~50位を示します。
※Bloombergデータ、各種報道をもとにSBI証券が作成

(画像=SBI証券)

※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。

⚠免責事項・注意事項
・レポートおよびコラムの配信は、状況により遅延や中止、または中断させていただくことがございます。あらかじめご了承ください。

・本資料は投資判断の参考となる情報提供のみを目的として作成されたもので、個々の投資家の特定の投資目的、または要望を考慮しているものではありません。投資に関する最終決定は投資家ご自身の判断と責任でなされるようお願いします。万一、本資料に基づいてお客さまが損害を被ったとしても株式会社ファーストパートナーズ及び株式会社SBI証券(情報発信基を含む)は一切その責任を負うものではありません。本資料は著作権によって保護されており、無断で転用、複製又は販売等を行うことは固く禁じます。
重要な開示事項(利益相反関係等)について
投資情報の免責事項

【手数料等及びリスク情報について】
SBI証券で取り扱っている商品等へのご投資には、商品毎に所定の手数料や必要経費等をご負担いただく場合があります。また、各商品等は価格の変動等により損失が生じるおそれがあります(信用取引、先物・オプション取引、商品先物取引、外国為替保証金取引、取引所CFD(くりっく株365)では差し入れた保証金・証拠金(元本)を上回る損失が生じるおそれがあります)。各商品等への投資に際してご負担いただく手数料等及びリスクは商品毎に異なりますので、詳細につきましては、SBI証券WEBサイトの当該商品等のページ、金融商品取引法等に係る表示又は契約締結前交付書面等をご確認ください。

SBI証券

2024年7月時点でグループ全体の口座開設数1300万を突破した、国内口座開設数NO.1の国内最大手ネット証券会社。「ゼロ革命」と銘打った格安の手数料、お得なポイント制度、豊富な商品ラインナップを武器に2025年のオリコン顧客満足度ネット証券1位を獲得。

資産・不動産・M&Aまで対応

無料個別相談

最新トレンド情報を会員限定で発信

無料メルマガ登録