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1分でチェック!今週の米国株式 2025/12/22

  • 公開日:
  • 更新日:
1分でチェック!今週の米国株式

(画像=SBI証券)

この記事は2025年12月22日にSBI証券で公開された「1分でチェック!今週の米国株式 」を転載したものです。
掲載記事(最新版):1分でチェック!今週の米国株式

今週はクリスマス休暇を挟みマーケットは膠着か

先週の振り返り

先週の米国株はオラクルなどAI懸念が根強くハイテク株は軟調な動きとなる場面がありました。一方、CPI(消費者物価指数)が市場予想を下回ったことを好感する動きも見せました。その後、TikTokの米事業を巡り、オラクルなどと合弁設立で合意となり、米中懸念緩和が好感されました。VIX指数が14.91と20を引き続き下回り、ボラティリティは落ち着いています。週間ベースではNYダウが4週ぶり反落、S&P500とナスダックは反発となりました。S&P500セクター別(11業種)の週間パフォーマンスは一般消費財・サービスや素材、ヘルスケアなどが上げて、エネルギーや不動産などが下げました。個別株では、テスラ(TSLA)やタペストリー(TPR)、マイクロン テクノロジー(MU)などが史上最高値圏で推移しています。このほか、エスティ ローダー A(EL)やフォード モーター(F)などが52週高値圏です。S&P500指数採用銘柄で200日移動平均を超える比率は58%へやや悪化しています。年初来のファクターリターンではEPS修正や時価総額、流動性などのファクターがアウトパフォームしています。

個別株ではマイクロン テクノロジー(MU)はAI需要加速などを背景に25年12月-26年2月期の業績見通しが市場予想を上回ったほか、会社側は26年度の業績も強含みを想定しており、株価は大幅上昇しました。テスラ(TSLA)はテキサス州オースティンで自動運転タクシーの無人走行を開始したことを好感して、史上最高値を更新する場面がありました。ロビンフッド マーケッツ A(HOOD)は力強い成長見通しを背景にアナリストが投資判断を買いでカバレッジ開始したことを背景に、上昇しました。一方、ファイザー(PFE)は2026年EPSが減益見通しになると明らかにして、下落しました。今週は主な企業の決算発表はありません。

今週の見通しと注目セクター・テーマ

今週はマーケットを左右するような大きな材料が見当たらない中、クリスマス休暇を挟み市場参加者が大幅減少することが想定されるため、マーケットは膠着すると思われます。一方、トランプ大統領がベネズエラに出入りする制裁対象の石油タンカーの封鎖を指示したことで、地政学リスクが高まり、これまで下落傾向だった石油価格が反発に転じており、これがトレンド転換につながるのか注視されそうです。原油価格のトレンド転換になれば、インフレへの波及もリスクとして懸念される可能性があります。

注目セクター・テーマとしては下記を考えています。

電力関連:ハイパースケーラー(大規模クラウド事業者)によるデータセンターなどへの積極的な設備投資を受けて、電力需要が拡大の見通しにあります。AI関連の一角として株価が調整する場面も見られましたが、ファンダメンタルズは堅調見通しで、株価再評価の余地があると考えられます。コンステレーション エナジー(CEG)ビストラ(VST)GE ベルノバ(GEV)ST 公益事業 セレクト セクター SPDR ETF(XLU)

スピンオフ関連:メドトロニックは糖尿病部門ミニメドのIPOを申請しました。分離・独立した銘柄で構成されるブルームバーグ・スピンオフ指数はGE ベルノバの牽引などで年初来68%上昇しており、S&P500指数の同16%を大幅にアウトパフォームしています。関連銘柄は注目されやすいと考えられます。アメンタム ホールディングス インク(AMTM)エベラス コンストラクション グループ(ECG)ソルベンタム(SOLV)クレイン カンパニー(CR)

バリュー関連:ハイテク株がやや手掛けにくくなるなか、バリュエーションの観点で割高感も見られないことから、投資家の注目を集めそうです。ゼネラル モーターズ(GM)コムキャスト A(CMCSA)プルデンシャル ファイナンシャル(PRU)メットライフ(MET)

重要イベント・主な経済指標

重要イベント・主な経済指標

※Bloombergデータ、各種報道をもとにSBI証券が作成

(画像=SBI証券)

著者プロフィール
齊木 良 (さいき りょう)
シニア・マーケットアナリスト(米国株担当)
(日本証券アナリスト協会 認定アナリスト) 
名古屋大学経済学部卒業。東海東京証券において主に外国株プロモーション、外国株トレーディングに従事。機関投資家向けの日本株トレーディングにも携わる。米国の証券会社へのトレーニー、コロンビア大学ビジネススクール客員研究員等を経て2022年4月よりSBI証券投資情報部に所属。ファンダメンタルズとトレーディングの両面から独自の視点で米国株を分析する。初心者向けやETFなど幅広いコンテンツも作成している。各種メディアでマーケットや個別銘柄に関するコメントも行う。毎週3Km泳ぐことをルーティンとしているほか、プロ野球やバレーボール等のスポーツ観戦のため野球場やドーム、アリーナによく通っている。
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