
(画像=SBI証券)
この記事は2025年3月7日にSBI証券で公開された「Daily米株速報 毎営業日午前更新予定」を転載したものです。 掲載記事(最新版):Daily米株速報 毎営業日午前更新予定 |

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トランプ関税の悪影響が懸念されて大幅下落。引け後にブロードコムが上昇。
トランプ大統領がメキシコ、カナダに発動した25%の関税に関して、USMCA(米国・メキシコ・カナダ協定)を通じて入ってくる幅広い製品については4月2日まで延期するとした。しかし、このような動きを想定していた市場では材料出尽くしと捉えられたうえ、トランプ関税による経済活動への悪影響が懸念されて主要3指数とも大幅下落となった。
また、前日引け後に決算を発表していたマーベルテクノロジーの決算がAI需要に対する慎重な見方を強め、エヌビディア(NVDA)が-5.7%、フィラデルフィア半導体株指数は-4.5%と半導体株が相場下落を主導、ナスダックは2.61%となった。
経済指標では、1月輸入額が昨年10-12月平均の3,527億ドルに対して4,012億ドルと急増しており、トランプ関税前の駆け込みの動きがみられた。米国の貿易赤字は1,314億ドルと過去最大に拡大した。新規失業保険申請件数(3月1日に終わる週)は22.1万件と、前週の24.2万件、市場予想の23.5万件を下回った。
トランプ政権が打ち出す関税政策の変更に翻弄されて不安定な相場の中、10年国債利回り上は前日比変わらずの一方、政策金利の影響が大きい2年国債利回りは低下した。ドル円は日銀による利上げ観測が強まり、日本の10年国債利回りが1.5%を超えたことから、147円台に下落した。原油価格、金価格は小幅安。
セクター別には、テクノロジー株の影響が大きい一般消費財・サービスが-2.9%、情報技術が-2.7%、コミュニケーションサービスが-2.2%と相場下落をけん引した。上昇はエネルギーのみ。
前日引け後に11-1月期決算を発表した半導体のマーベルテクノロジーグループ(MRVL)は、2-4月期の売上ガイダンスが市場予想並みにとどまったことが嫌気されて-19.8%となり、他のAI関連銘柄へも波及した。
百貨店大手のメーシーズ(M)は、2026年1月期の既存店売上は前年比-2~-0.5%にとどまるとして-0.5%。弱い売上見通しは相場全体にもマイナスの影響を与えたとみられる。
引け後に決算を発表した半導体のブロードコム(AVGO)は、AI関連がけん引して11-1月期実績が売上・EPSとも市場を上回り、2-4月期の売上ガイダンスも市場予想を上回って、時間外取引で11%上昇(日本時間7日(金)午前8時半)。グーグル向けAI半導体やデータセンター内のネットワーク機器向け通信半導体からなるAI関連売上は前年同期比77%増の41億ドルに達した。会社は2-4月期のAI関連売上として44億ドルを見込む。
【3月7日(金)の米国市場】
主な経済イベント:中国貿易統計(2月)、ユーロ圏実質GDP(10-12月期、確報値)
米雇用統計(2月)、NY連銀ウィリアムズ総裁が講演
主な企業決算の発表:なし
~見通し~
S&P500はトランプ大統領当選前の昨年11月4日終値5,712.69ポイントに近づいている。トランプ大統領が株式市場の動向に配慮しているか推し量るうえで注目されよう。
SBI証券 投資情報部 榮 聡
主要株価指数

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その他主要銘柄

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※本レポートはBloombergデータをもとにSBI証券が作成。
※銘柄名はBloomberg表記によるもの。
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