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1分でチェック!今週の米国株式 2025/2/10

  • 公開日:
  • 更新日:
1分でチェック!今週の米国株式

(画像=SBI証券)

この記事は2025年2月10日にSBI証券で公開された「1分でチェック!今週の米国株式 」を転載したものです。
掲載記事(最新版):1分でチェック!今週の米国株式

(画像=SBI証券)

今週は関税とCPI、パウエルFRB議長の金融政策に関する証言が注目ポイント

先週の振り返り

先週の米国株はトランプ関税への懸念がネガティブ材料視される場面がありましたが、その後はJOLT求人件数やISM非製造業景況指数が市場予想を下回ったことを背景とする米10年債利回り低下を好感して上昇に転じる場面もありました。注目の雇用統計は非農業部門雇用者数増加が市場予想よりも鈍化し、失業率が市場予想より改善とまちまちでした。トランプ関税に関してはカナダとメキシコ向けの発動が1カ月先送りされましたが、中国向けは10%の追加関税が発動となりました。なお、週間ベースではNYダウが4週ぶり反落で、S&P500とナスダックが続落となりました。S&P500セクター別(11業種)パフォーマンスは生活必需品や不動産、エネルギーなどが上げて、一般消費財・サービスやコミュニケーション・サービスなどが下げました。個別株ではメタ プラットフォームズ A(META)やネットフリックス(NFLX)、JPモルガン チェース(JPM)などが史上最高値圏で推移し、スターバックス(SBUX)やシスコ システムズ(CSCO)などが52週高値圏です。S&P500指数採用銘柄で200日移動平均を超える比率は57%とやや鈍化しています。

個別株の材料としては、パランティア テクノロジーズ A(PLTR)はAI需要を背景に10-12月期の売上高とEPSが市場予想を上回ったほか、通期売上高見通しも市場予想を上回り株価は急騰しました。一方、アルファベット A(GOOGL)は10-12月期の実質売上高とクラウド売上高が市場予想を下回り、株価は大幅下落となりました。アーム ホールディングス ADR(ARM)はロイヤルティー収入の牽引などで10-12月期の売上高とEPSが市場予想を上回りましたが、1-3月期売上高見通しが一部の高い市場予想を下回ったことから、株価は下落しました。アマゾン ドットコム(AMZN)の10-12月期はオンラインストアの牽引で売上高とEPSが市場予想を上回りましたが、為替の悪影響などを想定して1-3月期の売上高と営業利益見通しが市場予想を下回り、株価は下落しました。フォード モーター(F)は25%の関税が賦課されれば、業界の雇用と利益に悪影響を及ぼすリスクがあるとのCEOのコメントを受けて、株価は大幅下落となりました。なお、S&P500指数採用銘柄の308社が決算発表済みで、EPSが市場予想を上回るポジティブサプライズ比率は77%とヒストリカルにみても堅調です。今週はシスコ システムズ(CSCO)や半導体製造装置大手アプライド マテリアルズ(AMAT)などが決算発表を予定しています。

今週の見通しと注目セクター・テーマ

今週は関税とCPI、パウエルFRB議長の金融政策に関する証言が注目ポイントになりそうです。トランプ大統領は10日に鉄鋼とアルミニウム輸入への25%関税を発表する予定です。CPIは市場予想で前年比2.9%増と前回並みの見通しです。CPIが市場予想を上振れるようだとマーケットの利下げ観測が大きく変化する可能性があり、注意が必要です。また、パウエルFRB議長が金融政策に関する証言を行う予定です。先月のFOMC(米連邦公開市場委員会)では政策金利の据え置きを決定していますが、先行きに関してどのようなコメントがされるのかマーケットの関心は高いと思われます。3つのイベントともマーケットに大きく影響を与えると思われるため、今週はボラティリティが高まりやすい1週間になりそうです。決算発表関連では、シスコ システムズ(CSCO)はIT投資動向、アプライド マテリアルズ(AMAT)は売上高見通しが注目されそうです。

  

注目セクター・テーマとしては下記を考えています。

金関連:トランプ関税を巡る政策不透明感などを背景にNY金先物価格が史上最高値圏で推移しています。当面不透明感は続く可能性がある事から、引き続き金先物価格は堅調に推移する可能性があります。関連銘柄への注目が高まりそうです。バリック ゴールド(GOLD)ニューモント(NEM)SPDR ゴールド シェア(GLD)ヴァンエック 金鉱株ETF(GDX)

ヘルスケア関連:S&P500指数のセクターパフォーマンス(11業種、年初来)において、昨年に出遅れ感のあったヘルスケアの堅調が目立ちます。セクターローテーション継続期待のほか、ヘルスケアは今年のEPS成長率が市場予想で2桁増益と相対的に高い伸びが見込まれているため、引き続き注目されやすいと考えられます。ボストン サイエンティフィック(BSX)ストライカー(SYK)アボット ラボラトリーズ(ABT)ヘルスケアセレクトセクターSPDRファンド(XLV)

業績上方修正関連:会社側が通期EPS見通しを上方修正した銘柄に関しては、業績に対する自信の表れを示唆していると考えられます。また、マーケットにおける業績期待値も引き上がる可能性がある事から、関連銘柄は注目されやすいと思われます。タペストリー(TPR)センコラ(COR)マケッソン コーポレーション(MCK)カーディナルヘルス(CAH)

重要イベント・主な経済指標

重要イベント・主な経済指標

(画像=SBI証券)

※Bloombergデータ、各種報道をもとにSBI証券が作成

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