
この記事は2025年6月13日にSBI証券で公開された「6月に配当の権利獲得予定!好業績銘柄12選」を転載したものです。 掲載記事:6月に配当の権利獲得予定!好業績銘柄12選 |

(画像=SBI証券)
当ページの内容につきましては、SBI証券 投資情報部長 鈴木による動画での詳しい解説も行っております。東証プライム市場を中心に好業績が期待される銘柄・株主優待特集など、気になる話題についてわかりやすくお伝えします。
6月に配当の権利獲得予定!好業績銘柄12選
米中通商会議の進展期待や、米労働指標が堅調さを示したことで、東京株式市場では日経平均株価が6/9(月)~6/12(木)に4日連続で終値が38,000円台を超えて推移しました。しかし、イスラエルによるイラン攻撃が伝わり、6/13(金)の東京株式市場では日経平均株価が前場で37,500円台を付けるなど地政学リスクの悪化が重しとなっています。原油価格の上昇が続いており、主力製造業への影響が懸念されます。
先行き不安定な中でも、6月は12月決算企業の中間期末に当たります。12月決算の企業数は538社と、3月決算(2,226社)の次に多いです。6月決算の企業数158社も加えると、合計696社となります。そのため、6月は配当取りを狙うにはチャンスの多い月といえます。
配当獲得のために3月決算銘柄を保有している方にとって、受け取れるタイミングが異なる銘柄を持つことで、配当金を受け取る楽しみが増えることもポイントです。
そこで、今回の「日本株投資戦略」では、6月に配当の権利が確定する銘柄で、業績の安定成長が期待でき、かつ東証プライム市場の予想配当利回りを上回る銘柄を抽出するため以下のスクリーニングを行ってみました。
スクリーニング条件は以下の通りです。
① 東証プライム市場に上場
② 6月もしくは12月が決算期末の銘柄
③ 6月に配当の権利が確定する予定
④ 会社計画の予想配当に基づく予想配当利回り(6/10の終値で計算)が、2.71%(同日の東証プライム予想利回り)より高い
⑤ 会社計画の1株当たり配当金の変化率が対期初で>0
⑥ 会社予想売上高の変化率が対期初で>0
⑦ 今期会社予想売上高と営業利益が前年同期比10%以上増収増益
⑧ 取引所または日証金による信用規制・注意喚起銘柄を除く
図表の銘柄は、上記を全て満たしています。
掲載は、6月に権利獲得予定の配当と6/10終値をもとに計算した予想配当利回りが高い順です。
■図表 6月に配当の権利獲得予定!好業績銘柄12選

※Quick Workstation Astra Manager、会社発表データをもとにSBI証券が作成。
(画像=SBI証券)
一部掲載銘柄を解説!
■鈴木 (6785)~金型が祖業で電子部品に展開。DOE4%または配当性向50%が目安
★日足チャート(1年)

(画像=SBI証券)
★業績推移(百万円)

(画像=SBI証券)
■祖業は金型。コネクタ等の部品製造が中核
1933年に鉱石ラジオ部品金型の製造を主体として創業。精密金型技術を用い、部品製造、機械器具等へ展開しています。
現在の中核事業は部品製造(24.6期売上構成比73.7%)で、コネクタ(回路と回路を電気的に接続したり切り離したりする部品)等をスマホや自動車電装、産業機器、半導体向け等に供給しています。精密金型の技術を駆使し、材料供給からスタンピング(プレス加工の一部)、巻き取り、個別梱包まで一貫した生産システムを構築。すべてのラインに検査装置を備え、厳しい品質チェックを行っています。
祖業である金型の売上構成比(24.6期)は5.6%です。残りは機械器具で、高速・高精度な塗布に対応したディスペンサー(決まった量を出す装置)や、プリント配線基板にハンダ付けを行う装置等を提供。また、医療機器分野にも2008年に進出しています。
自動車向けワイヤーハーネスでトップの住友電装(住友電気工業の完全子会社)向け売上高が全体の28%、医療機器大手のテルモ向け売上高が10%(ともに24.6期)を占めています。
■5月に25.6期業績予想を上方修正
5/14(水)に25.6期3Q決算を発表。売上高245億円(前年同期比21%増)、営業利益31.9億円(同37%増)と増収増益を確保。会社側はこれに合わせて通期の業績見通しを以下のように上方修正しました。
・売上高 308億円→326億円(前期比17%増)
・営業利益 38.3億円→41.5億円(同23%増)
主力である部品事業で、スマートフォン向けや自動車向けがともに好調に推移したことが要因です。
25.6期~27.6期は中期計画の対象期間です。最終年度の27.6期には売上高400億円、営業利益50億円、ROE10%(24.6期は9.4%)を目標としており、順調なスタートを切っているといえそうです。
■DOE4%または配当性向50%を目安に配当を実施
配当政策としては、DOE(株主資本配当率)4%、または配当性向50%を目安にしています。また、25.6期からは中間配当も導入し、上期(24.12末)には1株40円の配当を実施済みです。
25.6期の期末配当については当初1株あたり40円の計画でしたが、前記の業績予想修正とともに、1株あたり45円に修正されました。したがって、通期では1株あたり85円の見込みです。6/11(水)終値1,732円に対する予想配当利回りは4.9%と計算されます。
■インテリジェント ウェイブ (4847)~金融システムのパイオニア。セキュリティが成長中。配当性向を引き上げ
★日足チャート(1年)

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★業績推移(百万円)

(画像=SBI証券)
■金融システムのパイオニア
金融システムの開発が中核のシステムインテグレータ。
日本のキャッシュレス黎明期である1984年に事業を開始。1989年、業界に先駆けカード決済におけるネットワーク接続機能、承認機能などをリアルタイムで処理するシステムを開発しました。
1999年にはクレジットカードの不正利用検知システムを開発し、国内大手カード会社においてトップシェアを獲得しています(2024.11. 7同社リリースより)。
金融機関など多数の導入実績を有しているほか、放送業界向けシステムの開発など目下、事業領域を拡大させています。
事業ごとの売上高構成比率(24.6期)は、決済・金融が72%、クラウドが17%、セキュリティが11%です。ストック売上の比率(同)が、52%と過半数を占めており、着実に増加中です。
■親会社は大日本印刷(7912)
全売上高の39%(24.6期)を占め最大手顧客でもある大日本印刷(通称DNP、銘柄コード7912)は、2010年にTOB(公開買付け)を実施し、同社を子会社化しました。DNPの有する顧客基盤や営業力のほか、共同研究などのシナジー効果もあり、成長を加速しています。
DNP向け販売では、決済関連を中心に売上が伸長していましたが、前期(24.6期)からはセキュリティ関連製品を中心に売上が増加してきた模様です。セキュリティ領域を第2の柱に成長させることを宣言しています。カードの不正利用額の増加やキャッシュレス化の進行など、同社事業領域に対する需要は増大しています。今期(25.6期)は6期連続となる増収、全利益項目の増益を達成する見通しです。
■配当性向の目安は4割から5割へ
配当政策では前期(24.6期)から配当性向の引き上げを行い、4割程度から5割程度となりました。21.6期-23.6期の配当性向実績は40~45%でしたが、24.6期は記念配当抜き*でも同55%まで上昇。今期(25.6期)は普通配当ベースで7期連続となる増配を実施予定です。
*前期(24.6)は記念配当として1株当たり10円(年間累計)を実施
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