資産運用

今年注目のテーマから選ぶ米国株5選

今年注目のテーマから選ぶ米国株5選

(画像=SBI証券)

この記事は2025年1月17日にSBI証券で公開された「今年注目のテーマから選ぶ米国株5選」を転載したものです。
掲載記事:今年注目のテーマから選ぶ米国株5選

1/20に米大統領就任式が行われる予定で、トランプ新政権がいよいよ始動します。追加関税やそれに伴うインフレへの懸念は残るものの、一方で、トランプ新政権におけるマーケット・フレンドリーな規制緩和などが注目されます。

今年の米国株式市場における注目テーマとしては、①IPO関連、②AI関連、③量子コンピューティング関連(量子力学を利用して複雑な問題を高速に解決する)などが挙げられます。今回のコンテンツではこの3つのテーマを参考に、個別株5銘柄をピックアップいたしました。ぜひご参考ください。

まず、①のIPOについては2024年に米IPOマーケットが回復し、2025年もハイテク企業などを牽引役に回復に向かうとの見方があり、過去数年内にIPOを実施して株価パフォーマンスが良好な関連銘柄へも投資家の関心が集まりやすいと考えられます。今回は米IPOマーケットが活況だった2021年以降にIPOを行った銘柄の中から、業績面のポジティブさに加えて、公募価格比で株価が好評価(概ね2倍以上、2025/1/8時点)な銘柄をピックアップしました。

②のAIも引き続き注目されやすいと思われます。マイクロソフト(MSFT)が今年度にデータセンター建設で800億ドルという巨額資金を投じる計画である他、IT受託生産世界大手のホンハイの2024年12月売上高は前年比で4割強の増収となり、会社側は2025年1-3月期も大幅増収を見込んでいます。また、エヌビディア(NVDA)は新型AI半導体「ブラックウェル」がフル生産であると明らかにしています。これらはAI需要への期待を高める内容と言えそうです。

③の量子コンピューティングは2024年12月にアルファベット A(GOOGL)傘下グーグルが量子コンピューティングの飛躍的進歩を発表したことなどをきっかけに米国株式市場において注目され始めています。量子コンピューティング関連ETFであるディファイアンス・クオンタムETF(QTUM、SBI証券では取り扱いありません)の2025/1/8までの過去3カ月パフォーマンスはおよそ3割の大幅上昇で、資金フローも増加しており、投資家の注目が高まりつつあります。量子コンピューティングの本格的な実用化には時間がかかると見られているものの(エヌビディアのCEOが実用化はまだ先との見方を示したことを背景に2025/1/8の米国株式市場で量子コンピューティング関連株が急落)、一方で、米国をはじめとして日本や英国、ドイツなどは量子技術関連政策を策定しており、国を挙げての注力姿勢を示しています。

※当コンテンツはBloombergデータ、各社資料、各種報道、当社WebサイトデータをもとにSBI証券が作成

アステラ ラボ(ALAB)

カリフォルニア州に本社があり、AIやクラウドインフラストラクチャー向けに半導体ベースの高速ミックスド・シグナルコネクティビティー製品から構成されるプラットフォームを提供しています(半導体をつなぐ技術)。大手ハイパースケーラーとの良好な関係を構築しており、主要な大手ハイパースケーラー向けなどに出荷しています。製品はAries PCIe/CXL スマートDSPリタイマーなどがあります。2024年1-9月期の地域別売上高比率は台湾が79%、中国9%、シンガポール5%、米国4%、その他3%です。ブロードコムが競合の1社です。AI関連として引き続き注目されそうです。

◆2024年3月20日に新規上場(公募価格$36)
◆2024年7-9月期は売上高が前年比3倍強と好調、5四半期連続で過去最高売上高となり成長フェーズ
◆公募価格比のパフォーマンスは約3.6倍(2025/1/8まで)

株価チャート

株価チャート

(画像=SBI証券)

アップラビン A(APP)

カリフォルニア州に本社があり、ソフトウェア・プラットフォームを提供しています。広告主がマーケティングと収益化を図るために利用されています。主力のソフトウェア・プラットフォームは、①アップディスカバリー(マーケティング・ソフトウェア・ソリューション:AI活用の広告エンジン「AXON」)、②MAX(収益化ソリューション)、③Adjust(測定・分析マーケティングプラットフォーム)、④Wurl(コネクテッドTVプラットフォーム)。2023年12月期の売上高比率はソフトウェア・プラットフォーム(広告主からの手数料など)が56%、アップ(カード・カジノなど200以上の無料モバイルゲーム)44%です。地域別では米国が60%、その他40%です。デジタル広告の成長期待が恩恵になると考えられます。

◆2021年4月15日に新規上場(公募価格$80)
◆顧客は大手企業から中小まで幅広く、AI活用の広告エンジンが業績寄与。2024年11月にナスダック100指数に採用されており、優良銘柄として注目される可能性。
◆公募価格比のパフォーマンスは約4.1倍(2025/1/8まで) 。また年間パフォーマンスは2023年が約3.8倍、2024年が約8.1倍とマーケットでの評価が急上昇中です。

株価チャート

株価チャート

(画像=SBI証券)

ルーブリック インク A(RBRK)

カリフォルニア州に本社があるクラウドベースのセキュリティプラットフォーム企業です。2024年1月期の売上高比率はサブスクリプションが86%、保守6%、その他8%です。地域別では米州が70%、欧州・中東・アフリカ26%、アジア太平洋4%です。なお、最終損益はGAAPベースで赤字です(2024年1月期は3.5億ドルの赤字)。2024年1月末時点でサブスクリプションARR(サブスクリプション契約の年換算額)は前年比47%増の7.8億ドル、継続率は130%強、顧客数は6100強です。サイバー攻撃対策や復旧に対する需要が追い風になると考えられます。

◆2024年4月25日に新規上場(公募価格$32)
◆24年12月に会社側は25年1月期の業績見通しを上方修正しておりファンダメンタルズに明るさが見られます。サブスクリプションARRで10万ドル以上の大口顧客が増加しています。
◆公募価格比のパフォーマンスは約97%高 (2025/1/8まで)

株価チャート

株価チャート

(画像=SBI証券)

レディット A(RDDT)

カリフォルニア州に本社があるソーシャルメディア企業です(オンライン掲示板)。2005年創業で、ネット上で雑談等ができます。2023年12月には5億人以上がウェブサイトあるいはアプリでの訪問を行い、ビジネスモデルはモバイルアプリとウェブサイト上における広告収入です(2023年12月期の売上高の約98%は広告収入)。地域別では米国が売上高の81%を占める主力です。なお、2024年7-9月期の粗利益率はおよそ9割です。インドなど海外が成長ドライバーとして期待されます。

◆2024年3月21日に新規上場(公募価格$34)
◆GAAPベースで四半期純利益が上場以来初の黒字化(2024年7-9月期)
◆公募価格比のパフォーマンスは約5倍(2025/1/8まで)

株価チャート

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(画像=SBI証券)

IonQ Inc(IONQ)

2015年設立でメリーランド州に本社がある量子コンピューティング企業です。SPAC(特別買収目的会社)との統合で2021年10月にNY証券取引所に上場しました(専業の量子コンピューティング企業として初の上場を果たす)。2023年12月期の売上高は0.2億ドルとまだ規模が小さく、研究開発費などの影響で純損益は約1.6億ドルの赤字となり、会社側は当面赤字が続くと見込んでいます。地域別売上高では米国が約85%と主力です。主要クラウド・プラットフォームのAWSアマゾン・ブラケットやマイクロソフト・アジュール・クオンタム、グーグル・クラウド・マーケットプレイスなどを通じて、「サービスとしての量子コンピューティング」を提供しています。

◆市場予想では2025年12月期の売上高が約2倍、2026年12月期が約8割増と高成長見通し
◆2024年9月に米空軍研究所から約5400万ドルの量子契約獲得
◆年初来パフォーマンスは約27%安(2025/1/8まで)

株価チャート

株価チャート

(画像=SBI証券)

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