
1. 「お金の世界」だけが、置き去りにされていた
第三回でお伝えした「決済の民主化」というテーマを、もう一段掘り下げてみたいと思います。
インターネットの登場以降、私たちは「メディアの民主化」と「移動の民主化」を経験してきました。
新聞社やテレビ局という限られた存在が握っていた発信権は、SNSやYouTubeによって個人へと開かれ、タクシー会社や配車センターが独占していた移動の仲介機能は、UberやGrabといったアプリによって世界的に再構築されました。
しかしここで、一つ静かな違和感が残っていたはずです。情報も、移動も民主化されたのに、なぜ「お金」だけは銀行という枠組みの中にとどまり続けたのか。
その壁が、ステーブルコインの普及によって、いま静かに崩れ始めています。
