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オルカンは4ツ星維持、波乱相場でも5ツ星に格上げされた13本の共通点とは?

オルカンは4ツ星維持、波乱相場でも5ツ星に格上げされた13本の共通点とは?

(画像=SBI証券)

この記事は2026年8月31日にSBI証券で公開された「オルカンは4ツ星維持、波乱相場でも5ツ星に格上げされた13本の共通点とは?」を転載したものです。
掲載記事:オルカンは4ツ星維持、波乱相場でも5ツ星に格上げされた13本の共通点とは?

オルカンは4ツ星を維持、運用効率でも上位を堅持

6月上旬以降、AI関連需要を追い風に上昇してきた半導体関連株に急落・調整の動きが広がり、株式市場は不安定な値動きが続いています。2026年6月15日公開の「オルカンは4ツ星、5ツ星へ格上げされたファンドの共通点とは?」では、宇宙関連株や国内テクノロジー株など、値動きの大きいテーマ型ファンドが2026年5月末基準で軒並み5ツ星へ格上げされた点を取り上げました。

それから約2ヵ月。当時5ツ星に格上げされた12本のうち、2026年7月末時点でも5ツ星を維持しているのは、アジア好配当株投信SBI・V・米国高配当株式インデックス・ファンド(愛称:SBI・V・米国高配当株式)インベスコ 世界厳選株式オープン<為替ヘッジなし>(年1回決算型)(愛称:世界のベスト)高成長インド・中型株式ファンドの4本にとどまっています。
値動きの大きかったグローバル・スペース株式ファンドの3つのコースは2ツ星まで低下し、日本ニューテクノロジー・オープン(愛称:地球視点)も3ツ星に下がるなど、テーマ性の強いファンドは短期間でレーティングが大きく変動することが改めて示された形です。

こうした中、2026年7月末時点の最新レーティングでは、SBI証券取扱いのNISA成長投資枠対象ファンドのうち、新たに4ツ星から5ツ星へ格上げされたのは図表1の13本です。今回5ツ星に格上げされた13本に共通していたのは、高いリターンそのものではなく、リスクに見合った効率の良いリターンを実現していたことです。
参考として比較するeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)(愛称:オルカン)は、今回も4ツ星を維持しました。

なお、レーティングはあくまでカテゴリー内での相対評価です。オルカンについても、3年・5年のシャープレシオでみると、同じカテゴリーの中では引き続き上位20%以内のグループに入る水準にあり、4ツ星といっても平均を上回る運用効率を維持していることは押さえておきたいポイントです。
そこで今回は、5ツ星に格上げされた13本にどのような共通点があるのか、カテゴリー別に整理しながら見ていきます。

図表1 NISA・成長投資枠で4ツ星から5ツ星に格上げとなったファンド(2026年7月末)

図表1 NISA・成長投資枠で4ツ星から5ツ星に格上げとなったファンド(2026年7月末)

※ウエルスアドバイザーのデータをもとにSBI証券作成(2026年7月末基準)
※SBI証券で購入可能なNISA・成長投資枠対象で、4ツ星から5ツ星に格上げされたファンドを3年リターン順に表示
※参考としてeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)(愛称:オルカン)を表示
※上記は過去の実績であり、将来の運用成果を保証または示唆するものではありません

(画像=SBI証券)

格上げされたファンドの特徴を分析

今回の格上げの中心は国内株式(6本)です。クオンツ運用のALAMCO クオンツ日本株オープン、アクティブグロースのスパークスの2本、配当に着目した三井住友・配当フォーカスオープンと日興ジャパン高配当株式ファンド、ESGに着目した好循環社会促進日本株ファンドと、運用アプローチはさまざまですが、いずれもそれぞれの手法でリスクに見合った効率の良いリターンを獲得した点が共通しています。3年標準偏差は6本ともオルカン(14.25%)と同水準かそれを下回っています。

海外株式・配当戦略(3本)は、先進国好配当株式ファンド(為替ヘッジなし・ありの2コース)とSBI・V・米国増配株式インデックス・ファンド(愛称:SBI・V・米国増配株式)です。前者は割安で好配当が期待される銘柄に投資する高配当戦略、後者は連続増配を続ける企業に投資する増配戦略と、アプローチは異なりますが、いずれも配当に着目することで値動きの振れ幅を抑え、カテゴリー内で優れた運用効率を実現しました。3年標準偏差はいずれもオルカンを下回っており、値動きの小ささが運用効率の向上につながったといえます。

フランクリン・テンプルトン・ブラジル国債ファンドは、ブラジル国債に投資対象を特化した単一国型のファンドです。ブラジル国債の高い利息収入に加え、ブラジルレアルの上昇も寄与し、他の単一国債券ファンドとの差別化につながりました。カテゴリー内の相対評価では、こうした集中投資による高いリターンがレーティング上昇の主因となっています。

iFree新興国債券インデックスは、JPモルガン ガバメント・ボンド・インデックス-エマージング・マーケッツ グローバル ダイバーシファイド(円換算)をベンチマークとし、新興国政府が現地通貨建てで発行する国債に投資するファンドです。1カ国当たりの組入比率に上限を設けることで特定国への偏りを抑えており、メキシコ・ペソ、中国人民元、インド・ルピー、マレーシア・リンギット、南アフリカ・ランド、ブラジル・レアルなど複数の新興国通貨に分散投資しています(実質組入銘柄数439)。最終利回りは6.6%と相対的に高い水準にあり、こうした利回りの高さと為替の両面からリターンを取り込む設計が、カテゴリー内の相対評価で運用効率の高さにつながりました(ポートフォリオの情報は2026年7月末基準)。

長期資産形成戦略ファンド(愛称:100歳計画)は、米国ハイイールド債券と国内株式への配分をスイッチングモデルにより切り替える戦略のファンドです。カテゴリー内の相対評価で見ると、値動きの小ささが運用効率の高さとして表れています。

スマート・ファイブは、日本国債・高金利海外債券・グローバル高配当株式・グローバルREIT・金の5資産に分散投資し、値動きの抑制効果を高めながら収益を追求するファンドです。バランス型の安定カテゴリー内の相対評価では、こうした値動きの抑制効果が高い運用効率につながったとみられます。

オルカンと組み合わせたい3本の値動きを比較

では、こうした5ツ星ファンドはオルカンと比べてどのような値動きをしてきたのでしょうか。13本の中から値動きの特性が異なる代表的な3本を選び、オルカンとの約5年間の値動きを比較したのが図表2です。

図表2 オルカンと組み合わせたい3本のパフォーマンスの比較 (2021年7月30日=100、2026年8月25日まで)

図表2

※QUICKデータをもとにSBI証券作成(ファンド名は略称または愛称)
※上記は過去の実績であり、将来の運用成果を保証または示唆するものではありません

(画像=SBI証券)



ALAMCOクオンツ日本株オープンは、国内株式相場の相対的な好調を背景に直近で上昇ペースを速め、2026年8月25日時点で270(2021年7月30日=100)と3本の中で最も高い水準に達しています。オルカンが海外株式・為替変動の影響を受けるのに対し、同ファンドは国内株式が対象の円建て資産であり、値動きの背景が異なります。
先進国好配当株式ファンド(年2回決算型)は、株式市場が調整する局面で他の株式ファンドより下げ幅が小さく、この下落耐性の高さが5年間の好パフォーマンスにつながりました。オルカンはこの2本をやや下回る水準にとどまりました。
iFree新興国債券インデックスは上昇率こそ見劣りしますが、利息収入を主なリターンの源泉とする、株式とは異なる値動きの要因を持つ資産です。
こうした値動きの違いは、オルカンを核(コア)とし、値動きの異なるファンドを組み合わせる、いわゆる「コア・サテライト戦略」を考えるうえで参考になります。国内株式ファンドを組み合わせれば、外貨建て資産のウエイトを減らし、直接的な為替変動リスクを抑えることができます。新興国債券ファンドを組み合わせれば、利息収入を主なリターンの源泉とする、株式とは異なる値動きの要因を持つ資産を加えることができます。また、先進国好配当株式ファンドはオルカンと同じ国際株式・グローバル・含む日本(F)カテゴリーに属しながら、配当利回りに着目した銘柄選定により値動きが異なっており、同じカテゴリーの中でも組み合わせを検討する余地があることを示す例といえます。オルカン1本に頼らず、運用効率に優れた値動きの異なるファンドをサテライトとして組み合わせることは、ポートフォリオを検討する際の一つの視点になるでしょう。
【まとめ】
今回格上げされた13本は投資対象も運用スタイルもさまざまですが、共通しているのは、リターンの大小そのものではなく、リスクに見合った効率の良いリターンを獲得できたかという一点です。
オルカンも4ツ星にとどまったとはいえ、シャープレシオで見れば同カテゴリーの中で引き続き上位グループに位置し、平均を上回る運用効率を維持しています。オルカンを中核に据えつつ、値動きの異なるファンドをプラスアルファとして組み合わせる「オルカン+α」の発想も一案です。こうした運用効率の視点を取り入れることは、波乱相場に動じないポートフォリオづくりの一助になるのではないでしょうか。

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