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熊谷紗希インタビュー 後編「準備が全て」常に100%の状態で全力を出せることがプロとしての最低基準

熊谷紗希インタビュー 前編「準備が全て」常に100%の状態で全力を出せることがプロとしての最低基準の後編です

熊谷紗希インタビュー 後編「準備が全て」常に100%の状態で全力を出せることがプロとしての最低基準

【「準備が全て」】

私は「準備が全て」だと思っています。

どんな準備も怠らないこと。当たり前のことですが、常に100%の状態で全力を出せることがプロとしての最低基準だと思っています。

W杯の決勝であろうが、チャンピオンズリーグの決勝だろうが、リーグ戦の1試合であったとしても、やるべきことは変わりません。その試合で自分の力を出し切るために必要な準備を積み重ねることが、何よりも結果に繋がるのだと思います。

私自身、これまでずっとその考えを大切にしてきましたし、プロとして最も重要なことだと思っています。


【キャプテンとしての考え方】

キャプテンになったからといって、何か特別なことができるわけじゃないんですよね。なので、キャプテンという肩書そのものに対して緊張やプレッシャーを感じることはあまりありません。

ただ、年齢や経験を重ねる中で、チームから求められる役割をしっかり果たそうという気持ちは持っています。若い頃は自分自身のプレーにフォーカスしていましたが、今はチーム全体がうまく機能するために自分がどう動くべきかを考えるようになりました。

でもそれは自分の役割だと思っていますし、喜んで取り組んでいます。もちろん責任はありますが、それがプレッシャーになることはあまりないですね。

特定の誰かがいるわけではないですね。

家族や仲の良いチームメイトに相談をすることはあります。私は比較的いろいろな人の話を聞くタイプなので、いろいろな話を聞いて「そういう考えもあるんだな」と参考にすることはありますが、最終的には自分でジャッジするようにしています。


【忘れられないベストゲーム】

2019-20シーズンのチャンピオンズリーグで優勝した時の決勝戦ですね。

何をやってもうまくいく感覚のある試合でした。信じてもらえるか分からないですけど、自分以外のすべてがスローに見えるような感覚というか、普段よりも多くのものが見えているような状態でした。

自分のイメージ通りにプレーができて、蹴るボールも判断もすべてがうまくいった感覚があります。その試合では自分が点を取ったのですが、得点も決めることができて、本当に特別な試合でした。


【女子サッカーの未来】

そうですね、それは感じています。

比べる時期が古すぎるかもしれないですけど、私が子どもの頃は女子チーム自体がほとんどありませんでした。関東には多少ありましたが、地方では本当に限られた環境でした。

それを考えると、今は女子サッカーに取り組む子どもたちが確実に増えていると感じます。

大阪桐蔭で行ったサッカークリニックにもたくさんの小中高生が参加してくれて、女の子たちがサッカーをやってくれるのはすごく嬉しいです。

もちろん、日本の女子サッカーには環境面をはじめ、まだ多くの課題がありますが、それでも、子どもたちがサッカーに触れて、ちょっとでも「楽しい」と感じたり、「将来こうなりたい」と夢を持ったりするきっかけになることはとても大切なことだと思っています。

そうした機会を作る活動には、これからも積極的に関わっていきたいですね。


【自分で管理する資産】

もちろん、それは変わってきましたね。

自分で管理しています。

代表でもクラブでも、そこまで頻繁に話すことはないですね。

ただ、私自身もある程度資産運用をしていますし、代表では若い選手から「こういう投資はどう思いますか?」と相談を受けることもあります。

あとは、私の兄が金融関係の仕事をしているので、お金に関することは相談することがあります。

外貨建ての商品はいくつか保有しています。

また、イギリスにも日本のNISAのような制度があるので活用しています。クラブには銀行の担当者が定期的に来てくれるので、相談する時間を設けてもらいながら運用について考えています。


【サッカー以外の自分】

楽器はやったことがないので全くできないですね(笑)。

音楽を聴くことは好きですし、みんなでカラオケに行くこともありますが、楽器はこれまでほとんど触れてこなかったので苦手です。

そうですね、OLかな?(笑)

いや、先生ですかね。本当にサッカー以外の人生を想像したことがなさすぎて。

両親が教師だったので、大学でも教職課程を取るように言われていましたし、海外に出てしまったので大学は卒業できていないのですが。教師という職業が一番現実的だったかもしれません。


【今の目標と大切な言葉】

代表では、1年後にW杯が控えているので、そこが一番大きな目標です。

年齢とともに変わっていきますよね。

若い頃は「猪突猛進」や「当たって砕けろ」のような、アグレッシブな言葉が好きだったんですが、今は「健康第一」です(笑)。

あとは、どんな年代になっても変わらず大切にしているのは、「感謝」です。

これまで本当に多くの人に支えられてきましたし、これからも忘れずに持ち続けたい言葉ですね。


〈プロフィール〉


熊谷 紗希(くまがい さき)

1990年10月17日生まれ。日本の女子プロサッカー選手(DF・MF)。北海道札幌市出身。

常盤木学園高校から浦和レッズレディースを経て、2011年に欧州へ移籍。フランクフルト、リヨン、バイエルン・ミュンヘン、ASローマなど海外の強豪クラブで活躍。リヨン時代には欧州CLで複数回優勝を果たした。2025年からはイングランドのロンドン・シティ・ライオネスへ加入し、引き続き第一線で躍動している。

日本代表としては、2011年FIFA女子W杯優勝に貢献し、決勝のPK戦では最後のキッカーを務めた。2012年ロンドン五輪でも銀メダルを獲得。2017年から代表キャプテンに就任し、欧州トップレベルでの豊富な経験を活かして、長年にわたりチームの絶対的な要として牽引し続けている。

FPメディア編集部

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