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オルカンは4ツ星、5ツ星へ格上げされたファンドの共通点とは?

オルカンは4ツ星、5ツ星へ格上げされたファンドの共通点とは?

(画像=SBI証券)

この記事は2026年6月15日にSBI証券で公開された「オルカンは4ツ星、5ツ星へ格上げされたファンドの共通点とは?」を転載したものです。
掲載記事:オルカンは4ツ星、5ツ星へ格上げされたファンドの共通点とは?

ファンドレーティングに注目する理由とは?

6月上旬以降、半導体関連株の大幅調整をきっかけに、株式市場では値動きの大きい展開が続いています。AI関連需要を背景に上昇してきた半導体株に利益確定売りやバリュエーション調整の動きが広がり、金利動向への警戒感も重なって市場の不安定さが増しています。
これまで上昇をけん引してきた分野が一服する中、投資家にとっては、何を信頼し、どのように分散投資を行うかという判断が一層重要な局面といえるでしょう。
このような不安定な相場環境では、ファンドの短期的なリターンだけでなく、より安定した判断軸が求められます。その1つの有効な判断材料となるのが、ファンドレーティング(格付け)です。
ファンドレーティングは、運用期間が3年以上で、カテゴリー(小分類)内に10本以上のファンドが存在する場合に評価対象となります。リスクに対してどれだけ効率的にリターンを上げたかを示す指標(シャープレシオ)をもとに算出された長期的な相対指標であり、短期的なパフォーマンスに左右されにくい点が特徴です。
また、最上位となる5ツ星はカテゴリー内で相対的に上位10%に位置するファンドに付与される評価です。

SBI証券が採用しているウエルスアドバイザー社のファンドレーティングの詳細はこちらをご参照ください。

ファンドレーティングの表示では、通常は総合レーティングが採用されます。総合レーティングは、3年・5年・10年の各評価を運用期間に応じて加重平均したものです。具体的には以下となります。

・3年以上5年未満  ⇒ 3年レーティング
・5年以上10年未満 ⇒ 3年レーティング×0.4+5年レーティング×0.6
・10年以上     ⇒ 3年レーティング×0.2+5年レーティング×0.3+10年レーティング×0.5

このため、運用期間が3年以上5年未満のファンドは3年レーティングのみで評価されることから、レーティングが変動しやすい傾向があります。一方で、10年以上のファンドは長期評価の比重が高く、レーティングは相対的に安定しやすいといえます。
これらの点は、レーティングの変動の背景を理解するうえで重要なポイントといえます。

ウエルスアドバイザー社のファンドレーティングは、月初第4営業日の夜間に更新されます。2026年5月末時点の最新レーティングでは、SBI証券取扱いの5ツ星ファンドは198本となっており、その中からNISA・成長投資枠で絞って、4ツ星から5ツ星へ格上げとなったファンドは図表1で示した12本のみです。なお、参考として表示しているeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)(愛称:オルカン)のレーティングは4ツ星であり、今回格上げとなったファンドはいずれも最上位評価に引き上げられています。
そこで今回は、最上位評価に格上げされたこれら12本のファンドに注目し、その特徴を整理します。

図表1 NISAで買える 4ツ星から5ツ星へ格上げとなったファンド(2026年5月末)

図表1 NISAで買える 4ツ星から5ツ星へ格上げとなったファンド(2026年5月末)

※ウエルスアドバイザーのデータをもとにSBI証券作成(2026年5月末基準)
※SBI証券で購入可能なNISA・成長投資枠対象で運用期間3年以上の4ツ星から5ツ星に格上げされたファンドを3年リターン順に表示
※参考としてeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)(愛称:オルカン)を表示
※上記は過去の実績であり、将来の運用成果を保証または示唆するものではありません

(画像=SBI証券)

格上げされたファンドの特徴を分析

3年リターン1位のグローバル・スペース株式ファンド(年2回決算型)は、日本を含む世界の宇宙関連ビジネスを行う企業およびその恩恵を受ける企業の株式に投資するファンドです。3位と4位にも同じファンドの為替ヘッジありコースが入り、3つのコースが揃って格上げとなりました。宇宙関連企業に絞った銘柄選定により値動きの振れ幅を示す標準偏差がオルカンの約2倍と大きいファンドですが、組み入れている宇宙関連株の大幅上昇により高いリターンを獲得し、シャープレシオが向上しました。それぞれのファンドは運用期間が短いため3年レーティングのみで評価されてます。
2位の日本ニューテクノロジー・オープン(愛称:地球視点)は、世界が注目する次世代産業を担うニューテクノロジーにより収益の拡大が期待される銘柄に投資する国内株式ファンドです。5月末時点の運用方針では、AI関連株を高位に組み入れたポートフォリオとしており、組入上位銘柄は、太陽誘電、村田製作所、キオクシアホールディングス、イビデン、ソフトバンクグループなどとなっています(※)。10年評価では従来から高い実績を示していましたが、近年は5年評価でも好成績を維持していることから、今回の格上げにつながりました。テクノロジー関連株の比率が高いため高いリターンが期待できる一方、価格変動リスクも比較的大きいファンドです。
5位のNZAM・ベータ S&P500は米国株式・S&P500指数への連動を目指すインデックスファンドです。S&P500インデックスファンドで代表的ファンドといえるeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)SBI・V・S&P500インデックス・ファンド(SBI・V・S&P500)はすでに5ツ星です。そのため、S&P500指数は国際株式・北米(F)カテゴリーにおいて、運用効率に優れたインデックスといえます。
6位のeMAXIS Slim先進国株式インデックス(除く日本)は日本を除く先進国株式の指数であるMSCIコクサイ・インデックスへの連動を目指すファンドです。MSCIコクサイ・インデックスのファンドでは、すでに10年以上の実績があるたわらノーロード先進国株式が5ツ星となっていることから、MSCIコクサイ・インデックスは国際株式・グローバル・除く日本(F)のカテゴリーにおいて、運用効率に優れたインデックスといえます。
7位のアジア好配当株投信は、日本を除くアジア諸国・地域(韓国、台湾、香港、中国、シンガポール、インド等)の株式を投資対象として、配当利回りに着目した投資を行うファンドです。国際株式・エマージング・複数国(F)のカテゴリーにおいては、韓国株や台湾株が好調なことから、アジア株式ファンドが相対評価を上げていますが、その中でも同ファンドはリスクを抑えた運用が特徴です。
9位のSBI・V・米国高配当株式インデックス・ファンド(愛称:SBI・V・米国高配当株式)は、バンガード・米国高配当株式ETFを通じてFTSEハイディビデンド・イールド・インデックスへの連動を目指すファンドです。米国高配当株インデックスはS&P500インデックスよりもリターンは劣るものの、リスクが抑えられていることから、3年シャープレシオではS&P500を上回る実績となっています。

格上げされたファンドの投資対象とその中での好成績ファンドを見ると、いくつかの特徴的な投資スタイルが浮かび上がります。

①成長テーマ型
・宇宙関連株
・日本テクノロジー株

②王道インデックス
・米国株式:S&P500
・先進国株式:MSCIコクサイ

③配当(インカム)戦略
・アジア高配当株
・米国高配当株

このように、足元の市場環境では、①成長テーマを捉える投資、②分散されたインデックス投資、③安定収益を重視した高配当戦略といった3つの投資スタイルが相対的に評価されているといえます。

不安定なマーケット環境においては、短期的な値動きに左右されるのではなく、こうしたリスクとリターンのバランスに優れた投資スタイルに着目したファンド選定が重要といえます。ファンド選びに迷った際は、人気や短期的なリターンだけでなく、こうしたレーティングの変化にも注目してみてはいかがでしょうか。

※組入銘柄の情報は2026年5月末基準。個別銘柄の取引を推奨するものではありません。

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